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江國さんの本を読むと懐かしい自分と出会う。挫折を知らず、甘いものとお酒と煙草と長い夜。齧り付くように本を読み進めて夜が明けても少し眠ればまた次の日を過ごせた若い体を持っていた頃。
すっかり食事は節制し、お酒もチューハイひと缶しか飲めなくなった。煙草はもっと昔にやめた。がんばって規則正しい生活を自らに律しないと、とまた見ぬ明日のための支度をするつまらない大人になってしまった。このつまらなさを維持することが私の生活そのものだ。
それを悪とも嫌だとも思わない。それが生活だな、暮らしだな、生きることだな、って思う。
若い体を持っていた時に読んでいた江國作品と違い、作者と共に年齢を重ねているな、同じ時代を生きてるな、と感じる。
きらきらひかるも、流しの下の骨も、ホリーガーデンも通ってきてここにきたな、と。
(途中読めない時期もあったけど)
ぼくの小鳥ちゃんをもう一度読みたいな。懐かしさはあるけど内容はうろ覚えだな。
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